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給食の食材生産者紹介(1/30)

海士町の給食には、様々な地元の食材が使われています。

前回(1月25日の話題)は、野菜生産者のムラーフランクさんについて紹介しましたが、今回は、海士町産の魚を加工して給食に提供してくださっている、[島食の寺子屋]についてコーディネータの恒光さんにお話を聞きました。

恒光さん(左)と鞍谷先生(右)

まずは、[島食の寺子屋]について尋ねました。
島食の寺子屋は、料理を学ぶための[料理学校]です。
現在、ここで学んでいる生徒は6名。
この日は、豊田地区(海の駅[松島])から仕入れた「ヒラメ(7kg相当)」と「アナゴ」を生徒さんが捌いていました。
講師の鞍谷先生は、「島で手に入るもので、今日はたまたまヒラメとアナゴが手に入りました。それで、(魚を捌く)練習をしています。」とおっしゃっていました。
魚などの海のものに限らず、海士町内で取れる食材を仕入れ、「その食材のとれる時期や育ち方を、見たり感じたりしながら学んでいる。」ということでした。

ヒラメを捌く生徒さん

島食の寺子屋がどうして給食に魚を提供するようになったのか…。

島食の寺子屋が提供する前は、[しゃん山(地元野菜や海産物を扱う直売所)]の職員がお一人で給食に提供する魚の加工を引き受け、提供してくださっていたようです。
しかし、その方が島を離れることになり、恒光さんに相談があったようです。

「給食から、島の魚がなくなるのはさみしい…。」

その想いを継いで、島食の寺子屋が給食への魚の提供を始めました。

魚は、[飯古建設の定置網]と[海の駅 松島]から仕入れます。
給食センターから注文を受け仕入れに入るのですが、相手は自然です。
その魚がなかなか手に入らないこともあるそうです。

今日は、給食に[ぶりの照焼き]が出ました。
このぶりも思ったように定置網にかからず仕入れは難航したようですが、粘り強く定置網の水揚げを確認し、必要なだけのぶりを仕入れてくださったそうです。

左上が[ぶりの照焼き]

時には、定置網にかかっている魚を見て、島食の寺子屋から給食センターに「この魚を使ってみないか。」という相談もするそうです。
給食にはある程度の量の魚が必要になります。
まとまった量の魚がとれたり、大物の魚がとれたりした際は、加工したものを貯えておいて給食センターに相談するのだそうです。

給食に魚を提供する際に、一番気にかけていることは「骨ときちんと取り除くこと」だそうです。
子ども達が、魚の骨を気にして魚嫌いになることがないように、特に小さい魚を加工する際は手作業で骨を抜き、しっかりチェックをするのだそうです。

また、大きさをそろえることについても気にかけてくださっています。
大勢で加工作業をします。
その中で、大きさや形に違いが出ないように考えてくださっています。

給食センター内で魚を捌く作業は、相当大変です。
魚のうろこや内臓が飛び散るなどすると、衛生面を整え続けることは大変です。
また、大量の魚を捌く作業は、それだけで時間がかかります。

「海士町の給食に、海士町でとれた魚を提供したい。」という想いが、島食の寺子屋の職員・生徒のみなさんの取り組みに現れているように思いました。

今日のぶりの照焼きもおいしくいただきました。
ごちそうさまでした。

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